OutSystemsエンジニアの猛勉強ブログ

初心者OutSystemsエンジニアのブログです(ぺこり)。

エンジニアから見た日本の就職活動について

(息抜きエントリー)

小林は悲しい。

一生懸命に記事を書いているのに、ギャグ回をアップロードするとアクセス数が約2倍になってしまう。そして、我が上司こと人類最強最悪社員の「M・ゲイツ氏」を登場させただけでアクセス数がさらに2.5倍ほどに上昇する。

それって、私よりM・ゲイツ氏のほうがちょこっと登場するだけで2.5倍の人間を惹きつけているということと同義です。

面接の秘訣は正にこれです。

人事部はマジで偉大な人達であり、頭が下がります。
だって、リクルートのアホがマッチングシステムなんて作っちゃったから、しかもあれ、ネットワーク外部性理論が使われているから、簡単に打ち崩すことができない。

要するにリクルートの代替品が存在しない。
マイナビとか同じ戦略取っているところ以外に代替品がない。だから仕方がなく、人事部の人間は何万人っていう学生さんのエントリーシートと履歴書を読む必要性に駆られている。

 ・・・

ネットワーク外部性理論が作られてしまうと、代替品を作るのが非常に難しい。Windowsとか携帯電話などと同じビジネスモデルを使っているため、使わないと損をしてしまうようにビジネスモデルが設計されている。

前に小林は美容院へ行ったのですが、「髪を切ってくれ!」と頼んだら「その前に会員登録をしてくれ」と言われました。で、仕方がなく、私は会員登録をしたいのではなく、髪が長くなってしまい目にあたるのが痛かったから、短い髪にしてほしかっただけなのですが、記入しました。

で、紙に住所と名前を書いたのですが、私は耳が完全に聞こえないため電話番号を取得していなかったのです。だから、携帯の電話番号欄を空白にして提出したら、「これでは髪を切ってはあげられない」という対応をされた経験があります。

つまり、スマホが社会基盤となっており、持たないと損をしてしまうのです。

この社会においては携帯電話を持たないと、持たない人が損をするよう頭の良い人達がビジネスモデルをそのように制度設計しているのです。

その結果が、モバイルキャリア3社の年間の営業利益が2兆円を超えているのです。売上じゃないですよ。利益です。営業利益だから社員の年間の給料もボーナスも全部支払った後の差引税引き前の利益が2兆円です。

で、携帯持たないと 、最近色んな人からアドバイスを受けます。「携帯(スマホ)を持った方がいいよ」、と。なかには、持っていないと言うだけで怒る人まで出てきます。ネットワーク外部性がここまで私の社会生活上影響を与えているということです。総務省は電波を15年に一度くらいしか交付しないため、新規参入業者も入ってきません。

15年ほど前イー・アクセスが電波を取得しましたが、その数年後ソフトバンクに買収されました。私は知性が瀰漫されないのがすごく嫌なのです。

スマホを貸してもらって文字を読んでいても知性が慇懃にはならないのです。岩波文庫の青ラベル読んでいた方が、あまりにすさまじい日本語で鳥肌が立つし、背筋がゾクゾクしてくれるのです。

で、面接する人事部は新卒・既卒を含めた求職者を数万人と見てきています。だから、猫かぶっていてもどんな人間なのか、一緒に同じ建物の中で仕事をしたい人なのかが分かってしまうことのほうが多いのです。

 

日本の新卒一括採用を駄目な採用制度だと批判する人達がいます。アメリカみたいに一括採用を止めて、実力のある、大学で勉強してきた学生だけを採れという論理です。堀江さんとか厚切りジェイソンさんとかがそうです。私はそういうアホみたいなポリネシア語を話すなやー!って思っています。知性が低すぎて頭痛がします。

4年制大学を出たアメリカ人の就職率って46.4%ですよ?
ついでに、日本の内定率は86.7%。就職率は96.7%ですよ。

出典: 第1回 アメリカ人の大学生の就職率
出典:【図解・社会】日本の大卒の就職率と内定率(最新)

 

堀江さんや厚切りジェイソンさんの言っていることってすごく正しいんです。とても合理的であり、正論です。実力のある人間以外採るなということです。アメリカは実力のある46.4%の学生だけが採用される。

実力のある人間だけを採れば企業は儲かる。とても合理的です。でも、日本はそうじゃないでしょ?日本ってもともと農耕民族だから、学生の面倒みなきゃとか、社員に給料支払わなきゃとか、そんな感じなんです。日本の会社って。

利益が大切なのは変わらないのだけど、日本はもっと人間味があるというか、経済合理性を重視しながらも、人として、やる気のある学生は実力がなかろうとも、専門性がなかろうとも、とりあえずは採って面倒をみるよ!

これが日本なんです。
こんなことやってるから、利益が出ないのです。
でも、利益出ないんだけど、自分はこっちのほうが好きです。

アメリカでプログラマーになる場合、コンピューターサイエンスの学位を取らなければ、採用されることはありません。

うちの会社IT企業ですが、私は偏差値43くらいの高等学校が最終学歴です。面接で「めっちゃ頑張る!!」って言っただけで「じゃあとりあえず採るよ!」ということで採用されました。

日本の学生ってとても恵まれているんです。 
マッチングシステムがあるから沢山受けなきゃいけない。
マスコミも全体の1割も満たないブラック企業のことばかり記事にするけど、日本はまともです。

すごく。すごくまともな社会です。

この国の企業は学生のやる気を買ってくれる。専門性がなくたって、私みたいに目も耳も見えてないのに、それでも、それでも、やる気を重視してくれるんです。この国では実力がなくてもほとんどの学生さんが企業に入社することができます。そして企業はすごく多額のお金をかけて一人前の社会人に育ててくれるんです。

それを甘ったるいとか、儲からないとか、非合理的とか、それは正論だし、正しいことだ。だけど、社会は正しいことばかりやっていたら全体は幸福にはならないようにできているんです。昔、昭和50年代の頃、年功序列制度があって係長っていう役職が存在していました。入社して20年が経って実力のある学生さんは部長や本部長まで上り詰めるんです。

だけど、すごく一生懸命働いているのに、実力のない社員、結果を出せない社員って結構いるのです。いつも適材適所に配分されるわけではないし、実力を常に発揮できる訳でもない。

上司との相性もあります。
能力はあるのに上司から嫌われていたりすることもあります。
アメリカだったら20年も働かせる前に能力が無いんだから、そこでクビです。当然です。合理的です。

だけどね、日本の経営者はこういう社員に対して、「もう40過ぎてて嫁さんも子供さんも居るし、食費や生活費も必要だから、お給料を支払わなければーっ!」っていう義務に駆られるんです。
みなさんはどちらか豊かな社会だと思いますか?

これって経済合理性から見たら不適切ですよ。
だけど、能力がなくったって、努力が認められれば、年功序列によって給料が毎年増加し、生活が安定できるから恋愛もできて、結婚もできて、子供を産むことだってできるんです。

みなさんはアメリカのほうがいいですか?
アメリカみたいに実力主義で、実際社会にいる人間で実力のある人間って一握りなんだけど、すべての規制を取っ払い、実力のあるほんの一握りの人間だけが豊かな生活をおくれる社会のほうがいいと思いますか?

人間って非合理的で感情を持った生き物なのに、合理的な社会のほうが生きやすいと、ほんとうにそう思っていますか?

努力って結果の出ないこののほうが多いけれども、結果と賃金を正比例させたアメリカ型の雇用環境のほうがほんとうに恵まれていると思っていますか?私はたとえ甘ったるくても、努力したその過程を見ていてくれる日本の企業のほうが好きです。

自分はいまの日本が好きで格差も他国と比べたらすごく少ないので、あんまりグローバル化して他国と同じようになってほしくないと考えています。少なくとも私は日本の企業を信頼していて、 この国で暮らしていて結構満足していることだけは確かです。

日本の企業の人事部はまっとうです。誠実さに対しては、誠実さで返せばいいだけのことです。

あとおまけだけど、OutSystems Platformエンジニアはほとんどが文系です。理系でなくても大丈夫です。OutSystems Platformは、努力した分だけ実力が身に付きます。
っていうか、それ以前に私は高卒です(笑)。

そんなお話。

 

【FIN】 

 

PS:ちなみに、企業が競争してくれているからこそ豊かな生活がおくれるため、社内でも社外でも競争はあっていいと思っています。競争しないと人間は駄目になります。元々本源的にだらしない動物だからです。

ただ、敗北した人間であっても、努力した人間に対してどういう措置を取るのか?が、国によって、というか国民性なんでしょうが、異なるというだけのお話です。